
なんとか見学まで持ち込めた
父と母がデイサービスの見学に行く事になった。
以前は特に父の方がデイサービスに拒絶反応を示していたが、
「このままじゃ歩けなくなる」
「一回見てみて嫌ならやめればいい」
としつこく子供達から言われ不承不承と言った感じだが、とりあえず見学に行く事になった。
一歩前進である。
ケアマネのFちゃんに3件の施設をピックアップしてもらい順次見学に行く事になった。どの施設も見学人数は入所希望者(父母)プラス1名と決められていて、最初の見学は姉が付き添う。施設からの送迎車が迎えに来るのが15:00。その前に姉が来てくれる事になっている。今日は僕が二人のお世話当番だが、夕方から出かける用事があるため色々と忙しい。
掃除だ洗濯だとバタバタしてる間に父がウトウトし始めた。見学に行く前に昼寝をさせておこうとベッドまで誘導する。薬の作用か脳梗塞の後遺症か、以前はほとんどしなかった昼寝を今ではほぼ毎日するようになった。まあ、一日中テレビばっか観てるので目が疲れてるのが原因もしれない。
母はお昼寝大好きなので2人一緒に仲良く寝てもらう事にして、僕はお昼ご飯を買いに弁当屋まで出掛けた。姉と妹が当番の日は朝昼晩とも栄養バランスの取れた手料理が出されるが、僕が当番の日は、朝トースト、昼ラーメン、夜やきそば、・・・・一人暮らしかよ(笑)
今日の昼飯は買い置きのラーメンが無くなったのでお弁当を買い行くのだ。両親からしたら給食のハズレ日のような心境だろうが、ローテーションの谷間だと思ってあきらめてほしい。ちなみに今日は妹も休みだが用事で出かけていて夕方に戻る予定だ。夕飯は妹が作るので今日は焼きそばではないだろう。
第一の悲劇が
お弁当を買って帰るとトイレのドアが開けっぱなしになっていて、人類共通のあの香ばしい匂いがあたり一面に漂っていた。その瞬間おおよその事情を察して及び腰になるが、意を決してトイレを覗いてみると便器の前に立つ父とそれを支える母の姿。そして父の足元にはできたてホヤホヤのう○こが濛々と湯気を放っていた。
間に合わなかったか・・しかも緩めの作品(涙)
父は脳梗塞の後遺症で右手が上手く使えない。オムツ下ろしには介助が必要だ。どうやら母がオムツを下ろしてる最中に限界に達し漏れてしまったらしい。便器の半歩前くらいにそれは落ちていた。OB(アウトオブバウンズ)である。
父は僕を見るなり「悪いな」とすまなそうな顔で謝ってきた。足の不自由な父の場合、便意をもよおしてからトイレに行き便座に座るまで2分前後は掛かるだろうか。特に今日のような緩めの場合はもよおしてから出るまでの時間が短かかったのだろう。
「大丈夫だよ」と声を掛け、とりあえず先に父のお尻をきれいにし着替えをさせてリビングに連れて行った。デイサービスのお迎えまであと90分しかない。早くしないと。。「先にお弁当食べてて」と2人に伝え、腕まくりをしていざトイレ掃除へ。すると何故か母が後ろからついて来る。
母: お母さんが片づけるから
僕: いいよ、俺がやるから
母: いいから、お弁当食べてな
僕: お母さんが食べて、時間無いから
母: いいの!お母さんがやるから
僕: 大丈夫だって!時間無いから!
母: 亭主の不始末なんだから、、
僕: いいから食えって!!
母: だからお母さんが、、
僕: 早く食えって!弁当にこれのっけるぞっ!!
床のう○こを指差し怒鳴りつけると、ようやくリビングに戻って行った。アルツハイマーになってから少し頑固になったかな?まあ、いい。早く片づけて俺も弁当、、く、食えるかな、、、
本日の父の作品は緩めだったので大量のトイレットペーパーとトイレクリーナーを使うことになった。
それが第二の悲劇を生むことになるとは。
運が悪い。