
第二の悲劇
父のう○こがトイレの床に不時着してしまった。多め緩めの作品に悪戦苦闘したが、大量のトイレットペーパーと流せるトイレクリーナーの二刀流を屈指して何とかきれいにした。
大仕事を終え、安堵のため息をつきながらトイレの水を流したが、んっ?なぜか流れない。水の威力が弱かったか?間違えて小のレバーの方を捻ったかな?ともう一度流してみた結果、便器から水が溢れ出てきてしまった。う○こも戻ってきた。完全に詰まったようだ。
大量のトイレットペーパーとトイレクリーナーをいっぺんに流したのが間違いだった。もっとこまめに流すべきだった。そして詰まってる状態で更に水を流してしまったのが大失敗だった。
トイレの床が水浸しになってしまったが、雑巾がどこにあるか分らん。仕方ないので年季の入った古いバスタオルを持ってきて床を拭く。この汚物にまみれたバスタオルは捨てちまおう。様子を見に来た母に「これ捨てておいて」と濡れたバスタオルを渡すと「はいよ」と言いながら洗濯機に放り込んでいた。いいや、後で俺が捨てておこう。まずは詰まりを直さなきゃ、とスッポンを探すが・・・
あれ、スッポンってどこ??
トイレになければどこにもない。
今まで気にしたことがなかったが、我が家にはスッポンが無いのだ。

スッポンが無いと詰まったまんまじゃん。
すぐ姉に電話した。
姉:どーした?
僕:トイレ詰まった!スッポン貸して
姉:あんたの?笑
僕:お父さん
姉:大爆笑
笑い事じゃないわ!
姉宅へスッポンを借りにダッシュで向かう。幸い姉の家まで徒歩3分の距離だ。トイレは詰まったままなのでこのままでは用を足す事が出来ない。母はトイレが近いのでなるべく早く開通しないと。
玄関先で待っていた姉からスッポンを受け取り家路を急ぐ。スッポン片手に走る僕をチラ見したあの若い女性にはきっと「トイレ詰まったな 笑」と思われてるだろう。引き返して僕じゃないです父のですと言いたいところをグッと堪えて家まで走る。老いた両親と出戻りのう○こが待っているからな。
家に戻ってトイレに直行。3度目のスッポン注入で無事水が流れた。ふーっ。きれいになったトイレを眺めていると「どうしたの?」と母が聞いてくる。さっきの騒ぎはもう忘れたようだ。
それから僕もお弁当を食べて、姉が来てくれたのと入れ替えで家を出た。まもなく施設から迎えの車が来る。今日のデイサービス見学上手くいくといいけど。
駅へ向かう道すがら妹にLINEをする。
「晩飯はカレー以外にしてくれ」
あー疲れた。
そして洗濯機に入ったままだった汚物まみれのバスタオルは翌日洗濯されてその日の夜に妹が使っていた。まあ、洗濯したので問題無いだろう。